「十種香」

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総合

十種香とは栴檀(せんだん)・沈水(じんすい)・蘇合(そごう)・薫陸(くんろく)・鬱金(うこん)・青木(せいぼく)・白膠(はっこう)・零陵(れいりょう)・甘松(かんしょう)・鶏舌(けいぜつ)という十種類の香木からなる名香のこと。香道用語では「じしゅこう」ともいう。    

『本朝廿四孝』では第四段目の場のこと。長尾謙信の屋敷で謙信の娘八重垣姫が、十種香をたいて許婚であった武田勝頼の菩提を弔っている。そんな時勝頼に瓜二つの花作り蓑作という男が長尾家に召抱えられ、姫は一目で恋に落ち腰元の濡衣に仲を取り持ってくれる様頼む。濡衣は姫に武田家の家宝である「諏訪法性の兜」を盗み出してくれたら仲立ちしようと申し出る。そこへ謙信が登場し、蓑作(実は勝頼)を使いに出す。勝頼の正体を見破っていた謙信は討手を差し向ける。

 



「風俗略六芸 十種香」





・「歌舞伎名作事典」演劇出版社 1996・8

・「歌舞伎事典」服部幸雄・富田鉄之助・廣末保編 平凡社 2000・1

・「香道の作法と組香」香道文化研究会編 雄山閣 2006・8