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いわゆる草双紙と呼ばれる最初の形態が赤本である。赤本は江戸で出版された幼児向け絵本。後、赤本の表紙の色が変わり、黒本・青本と呼ばれるようになった。 |
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赤本 |
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016 [獣芸尽] 立命館大学図書館西園寺文庫蔵 SB913.57/J92
@中本 1巻1冊 赤本 A18.5×13.0 B未詳 C未詳 D享保14年(1729)以降ヵ |
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青本 | |
017 二人義経堀川合戦 hay03-0147
@中本 3巻3冊 青本 A17.5×12.9 B米山鼎峨作 鳥居清経画 C富田屋ヵ D明和3年(1766) |
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018 岩神乳守/双面〓 hay03-0140
@中本 3巻3冊 青本 A18.3×12.9 B未詳 C鱗形屋孫兵衛 D明和6年(1769) |
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黄表紙 |
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019 恋娘昔八丈 hay03-0656 @中本 2巻2冊 黄表紙 A18.3×13.0 B鳥居清経画 C西村屋与八 D安永5年(1776) |
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020 桃太郎再駈 hay03-0119
@中本 2巻2冊 黄表紙 A17.6×12.5 B朋誠堂喜三二作 恋川春町画 C鱗形屋孫兵衛 D天明4年(1784) |
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021 [教訓指相撲] 立命館大学図書館西園寺文庫蔵 SB913.57/N28
@中本 3巻1冊 黄表紙 A17.7×12.8 B内新好作 鳥高斎永昌画 C未詳 D文化2年(1805) |
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022 福寿海無量品玉 hay03-0084
@中本 3巻3冊 黄表紙 A17.4×12.5 B曲亭馬琴作 勝川春朗画 C蔦屋重三郎 D寛政6年(1794) |
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023 浪速秤華兄芬輪 hay03-0130
@中本 2巻2冊 黄表紙 A17.9×12.5 B曲亭馬琴作 百川子興画 C鶴屋喜右衛門 D寛政13年(1801) |
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024 [玉屋景物] hay03-0013@中本 2巻1冊 黄表紙 A19.8×14.1 B山東京伝作 歌川豊国画 C玉屋九兵衛 D文化2年(1805)E江戸本町二丁目角の紅問屋玉屋九兵衛店の景物本。袋・題簽等は確認されておらず、書名は未詳。中本としてはやや大きめの版型や、表紙に刷られた玉屋商標(参考図)も本書の特殊性を物語っている。京伝はこれ以前、寛政4年(1792)にも玉屋の景物本『女将門七人化粧』を執筆している。
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025 黒手八丈狸金性水 hay03-0066 @中本 2巻2冊 黄表紙 A17.3×12.4 B桜川慈悲成作 歌川豊国画 C西村屋与八 D寛政10年(1798) E作者慈悲成は落語中興の祖とも称され、その黄表紙作品にも落し咄風の色彩は強い。林コレクション本は題簽の保存状態も比較的良好。「黄表紙」の名の由来ともなった黄色の表紙に多色刷題簽を付した形態は、文化初頭に合巻様式が生み出され定着するまでの30年余りに渡り、約2000種の刊行が確認されている。 |
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026 のしの書初若井の水引/先開梅赤本 hay03-0114
@中本 3巻1冊 黄表紙 A16.2×12.1 B山東京伝作 北尾重政画 C蔦屋重三郎 D寛政5年(1793) |
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027 父讐宇津宮物語 hay03-0445
@中本 5巻5冊 黄表紙 A17.4×12.4 B曲亭馬琴作 十里亭校 歌川豊国画 C鶴屋喜右衛門 D寛政13年(1801) E黄表紙末期には伝奇的な敵討ものが流行し長編化の傾向をみせ、次代の「合巻」発生の端緒となった。今回展示したものは馬琴の手による敵討もの黄表紙である。本書は弘化4年(1847)に『父讐宇都宮譚』として再刻再板される(次掲)。 |
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027 (参考) 父讐宇都宮譚 hay03-0444
@中本 2編8巻4冊 合巻 A17.4×11.7 B曲亭馬琴作 歌川芳虎画 C鶴屋喜右衛門 山田屋庄兵衛 D弘化4年(1847) E前掲の寛政13年(1801)刊『父讐宇津宮物語』の再刻再板。一丁表の口上には「這草紙は自今五十年の昔
寛政十三辛酉年 初て発兌したりしに
当時大に行はれ其板いく程なく磨滅せし(中略)前後二帙に分ち
再刻して茲春の新板と做こと然り」とある。ここに記されたように、売行きよく再摺再板が繰り返された作品の場合、版木が磨耗して使えなくなると、新たに版を彫り直して再版したのである。
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