空也念仏
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くうやねんぶつ
画題
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解説
画題辞典
空也念仏は空也上人の始めしと伝ふる阿弥陀念仏なり。念仏の功積りて極楽浄土に往生するを得たる喜を表し。和歌和讚念仏を節面白く唱え、瓢簟を叩き、拍子に合せて踊るなり、開祖の命日に行わる。屡々画かるゝ所なり。一に鉢扣(はちたたき)ともいう。「諸法実相と聞く時は岑の嵐も法の声」の和讃特に有名なり。
菊地容斎図あり。
(『画題辞典』斎藤隆三)
東洋画題綜覧
鉢叩きともいふ、京都の空也堂を本山とし住持の上人のみ清僧にて徒弟は優婆塞なり、上人頭に鹿角をつけたる杖を執り、弥陀の名号を唱へ徒弟瓢を叩き鉦を鳴らし、和讃頌文を誦しながら歓喜し踊る、これを踊躍と云ひ、俗にをどり念仏といふ。 (大言海)
鉢叩きの歌、諸法実相ときく時は、峰のあらしも法の声、万法一如とくわんずれば、浜の螻蟻も仏なり、仏は二世にましませば、かゝるひくわんはたのみなし、ひくわん教主の釈迦だにも、ねはんの空にかくれます、ましてや凡夫の愚にて、いかで無常をのがるべき、無常眼の前にきて火宅を出よとすゝむれど、名利の心つよければ聞て驚く人もなし、人は男女にかはれども、赤白二つに分られて生ずる時も唯ひとり、死するやみぢに友もなし、東岱前後の夕煙北嶺朝暮の草の露、おくれ先だつ世のならひ、只何事も夢ぞかし、となふれば仏も我もなかりけり、南無阿弥陀仏/\、空也上人御法事。 (嬉遊笑覧)
これを描けるものに菊池容斎の作がある。
(『東洋画題綜覧』金井紫雲)