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    「春画を見る・艶本を読む」展

隠号-歌川国芳
 ∟17 『花以嘉多』

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歌川国芳画『花以嘉多(はないかだ)』
色摺半紙本三冊 天保8年(1837)
国際日本文化研究センター蔵(KC/172/Ha, 001271113)

 


享保7年(1722)の取締以降、作者名や絵師名は明記されなくなったが、その代わりに隠号を用いるものもいた。隠号とは一般的に用いる筆名とは異なる名前で、正体を隠す目的で使われた。しかし、なかには表の名前を連想させる隠号もあり、完全に身を隠すのではなく一つの遊びとして使われていた感もある。例えば、歌川国芳(1797-1861)は猫好きで有名な絵師であったが、彼が用いた隠号の一つが「一妙開猫よし」である。「一妙開」は表の筆名「一勇斎」をもじっている。画中の枕屏風に落款が記されているが、こういった箇所に密かに隠号を書くことを「隠し落款」と呼ぶ。

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