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    「春画を見る・艶本を読む」展

07-1 『小栗忠孝記』
07-2 「三条勘太郎」

つれ/\なぐさむるものは やまともろこしの書 むかし今の物がたりの類なり これを小書肆の輩背に汗し足を空にして 竪横にわしり 町小路在郷までも日数を限りて貸ありく 見るものはつかの見料をもて慰む事 当世のならはしとなりぬ

秋里籬島作 『小栗忠孝記(おぐりちゅうこうき)』
墨摺半紙本五冊 享保2年(1802)


本書には当時の貸本屋の様子が描かれている。貸本屋は本を背負い、町や田舎の家々を歩きわたって商売をしていた。貸出期間も決まっており、その長さによって見料(料金)が変わった。現代のレンタルシステムに通じる仕組みは既にこの頃に確立されていたといえる。

 

07_hiraki

西村重長画 「三条勘太郎(さんじょうかんたろう)」
細判漆絵一枚 享保期(1716-1736)
平木美術館蔵(『江戸時代館』[2002年、小学館]より転載)


本図では『小栗忠孝記』に描かれた貸本屋の姿を見ることが出来る。本を背負うための専用の本箱(笈箱)があり、上部には「書物いろ/\」と書かれている。和紙で出来た本は軽量かつ丈夫で、大量に持ち運ぶことが可能であった。手に持っているのは『太平記』である。本図は歌舞伎の舞台姿を描いたものであり、実際の貸本屋はこのような美しい若衆だけではなかっただろう。

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