04 関連論文

 ●描かれた幕末の京都 ー『都百景』の制作と構成についてー(PDF) 大塚活美
 (「アート・リサーチ」11号 2011.3)

(要旨)
京都の名所を百枚の錦絵で描いた『都百景』は、版形・枚数などで、同じ版元の『浪花百景』の形態を継承する。『都百景』の制作年は、他の出版物との図版の共通性、歴史的な出来事を描く作品の存在、制作・販売に要する期間等から、文久3年(1863)から慶応元年(1865)頃であると推定できる。『都百景』は京都の名所を押さえながらも、幕末の世情や風俗も描き込まれることから、美術作品としてだけでなく、歴史資料としての価値も高い。