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2007年12月12日

第11回GCOEセミナー(桐村 喬)

「地図情報のカタログサイトの開発―Web上の地図カタログ」

【発表のまとめ】

 本発表は、Web上の地図情報に関するカタログサイトの構築に向けた構想を紹介することを目的としている。 

 Web上の地図情報は、YahooやGoogle Mapsなどを筆頭に、企業や個人による配信がなされるようになってきている。しかし、異なるシステム間での地図情報の共有が難しく、システム側にデータを提供する必要があり、データの管理という面でも問題がある。そこで、このような問題を解決するために、Webベースの地図情報のカタログサイトを構築する。本サイトでは、WMSと呼ばれる画像ベースのWebGISの共通規格を利用し、ユーザー側が提供する地図情報と、システム側の地図情報、そして、ユーザーが構築したWebGIS上の地図情報を、同一の地図上に表示できるようにする。また、ユーザーがWebGISを構築できるように、その支援情報も、本サイトにおいて提供する。

 今後は、ユーザーインターフェースの充実を図るとともに、すでに21世紀COEにおいて構築された「バーチャル京都2Dマップ」上の情報の移植などを進める予定である。

【質疑応答のまとめ】

1.メタデータは、誰にとってメタなものなのか?人文学の研究者が使えるようなシステムにしてほしい。(當山先生)
 基本的には、本サイトのユーザーには、研究者よりも一般市民を対象として考えている。そのため、本サイト上のレイヤに必要なメタ情報としては、作者(原本やデータの作者)などの基本的なもの以外は、ユーザーが見たい情報を検索するときに、検索しやすいようなキーワード(あるいはごく短い文章)程度のものを想定している。

2.絵図などのラスタデータは、位置情報さえついていれば、すぐに表示できるものなのか?また、GLOBALBASEとはどう違うのか?(矢野先生)
 位置情報をシステム側で設定することまではできないが、投影法などの設定がすでになされたラスタデータであれば、他のベクタデータと同様に重ね合わせることは容易である。
 大阪市立大学の森先生が開発されているGLOBALBASEは、自律分散をベースとしたシステムであり、これに参加するには、かなりの専門知識が必要となる。一方、本システムでは、多くのユーザーが利用できるような、どちらかというと低レベルなシステムを目指している。
 

3.データの転送量に関してはどう考えているのか?技術の発展に任せるのか?(関口先生)
 デモでご紹介したとおり、現状では若干読み込みが遅いため、ある程度拡大させてから表示させるように変更することも考えている。また、大きすぎるデータはアップロード・登録に制限をかけるといったことも検討している。Google Mapsがストレスなく表示できる程度の環境で、本システムも利用できるようにしたい。

 

 

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