西湖
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せいこ
画題
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解説
画題辞典
支那浙江省湖山の麓に在る湖水にして、古く江南の勝地と数へらる、林和靖嘗つて此地に隠遁して其名特に顕はる、後世勝を数へて西湖十景あり。左の如し、平堤秋月、蘇堤春暁、断境残雪、雪峯残照、南屏晩鐘、麹院風荷、花湖観魚、柳浪聞鶯、雨峯挿雲。又西湖三十五勝あり左の如し、初陽台、鳳嶺松濤、呉山大観、観潮楼、雲楼梵径、韜光庵、西渓探梅、飛来峯、開化寺、虎跑泉、丁家山、理安寺、清縺寺、敷文書院、湖心亭、黄龍洞、紫雲洞、大仏寺、蘇提春暁、柳浪聞鶯、花港観魚、曲院風前、雙峯挿雲、雷峯夕照、三潭秋月、平湖秋月、断境残雪、南屏晩鐘、吟香別葉、漪園、龍井、上天三、留余山居、六一泉、小有天園。
西湖を図せるもの、雲舟筆（井上侯爵所蔵）、能阿弥筆（同）、狩野元信筆（同）、狩野探幽筆（同）、狩野探幽筆（秋元子爵旧蔵）、池大雅筆（京都帝室博物館所蔵）、徳山玉瀾筆（田中勘兵衛氏所蔵）、狩野芳崖筆（末松子爵所蔵）
（『画題辞典』斎藤隆三）
東洋画題綜覧
支那浙江省湖山の麓にある湖水にして勝地として名高く、白楽天は杭州の刺史たる時、西湖の水を千余項の田に注いだといふ物語もあれば、林和靖の隠棲した孤山も近く、到る処に名勝があり、白楽天の此の湖を詠じたもの殊に多い、十景あり曰く。
蘇堤春晩、断橋残雪、両峰出雲、花港観魚、南奔晩鐘、麹院風荷、三潭印月、柳浪聞鴬、雪峰夕照、平湖秋月。
で、蘇堤は蘇公堤のこと、蘇東坡杭州の大守たる時これを修理し柳を栽ゑたので此名があり、又西湖に泛ぶ舟には昔から帆がないともいはれてゐる。これを画くもの少くない。
雪舟筆 （国宝） 畠山一清氏蔵
能阿弥筆 井上侯爵家旧蔵
池大雅筆 京都恩賜博物館蔵
狩野探幽筆 秋元子爵家旧蔵
（『東洋画題綜覧』金井紫雲）