文正草子

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ぶんしょうのそうし


画題

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解説

東洋画題綜覧

お伽草子の一で、梗概は常陸国鹿島大宮司の雑色に文正といふ者があり、塩焼から出世して大福長者となり鹿島大明神に祈誓して美しい娘二人を得た。此娘大宮司に望まれ国守に見染められて結婚を申込まれたが応ぜず、唯仏道に入ることをのみ願ふ、此事都に聞え、二位の中将、見ぬ恋にあくがれて遥に常陸の国に忍び下り商人に身を変じて文正長者の家に入込み遂に姉娘と契を結んで都に伴ひ帰り妹は畏きあたりに女御として召される。

目出度い事ずくめなので、その結末には『何れも/\御命百歳に余るまで保ち給ふぞめでたき、先づ/\めでたき事の始には、この草子を御覧じあるべく候』と記してある。

(『東洋画題綜覧』金井紫雲)