大伴旅人

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おおともの たびと


画題

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解説

前賢故実

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從二位を贈られた大伴安麻呂の長男。和銅三年、隼人、蝦夷入朝、旅人は佐伯石湯、穂積老、小野馬養と一緒に騎兵を率いて都を守衛していた。和銅七年、從四位下左将軍になった。養老四年、太宰府隼人は叛乱を起こして、大隅守の陽侯史麻呂を殺した。旅人は持節大将軍に任命され西征して反乱を鎮圧した。後に、また賊の征伐で功を立てたため、從三位に叙せられ、四人の帯刀の資人を与えられた。天平二年に大納言に昇進、三年に從二位に叙せられた。それからしばらくして亡くなった。旅人は文才があり、歌に秀で、酒を愛していた。酒を讃むるの歌は十余首ある。

讃酒歌十三首の内五首

酒の名を聖と負ほせし古の大き聖の言の宣しさ

言はむすべ為むすべ知らに極りて貴き物は酒にしあらし

中々に人とあらずは酒壷に成りてしかも酒に染みなむ

価なき宝といふとも一坏の濁れる酒に豈(あに)勝らめや

黙然(もだ)居りて賢しらするは酒飲みて酔泣するになほ及かずけり

(『前賢故実』)