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紀要の発刊にあたって
 

 立命館大学アート・リサーチセンターは、1998年6月に設立され、同年、「都市と芸能−無形文化・時間芸術に関する総合的研究プロジェクト」をもって、文部省の私立大学学術フロンティア推進拠点の指定をうけました。センターの目的とするところは、京都文化・映像芸術・時間芸術を対象に、情報科学技術を応用して、いわゆる文理融合型の複合的な研究活動を展開することにあります。

 その目的にそって現在センターでは、能や京舞などの動作を、デジタルビデオやコンピューターを使った映像処理技術で保存・分析したり、また映像シナリオのデータベース化、さらにはゲームのアーカイブ構築をめざすプロジェクトなど、10数のプロジェクトが、学内外の研究者・院生などが参加して活動しておりますし、同時に、テレビドラマのシナリオや、江戸風俗関係資料を中心とした林美一コレクションなど、資料の収集・収蔵も進めております。

 しかし当センターの活動は、単にプロジェクト活動を活発化させるだけではなく、そこで得られた成果や情報をできるだけ広く公開することでもあります。したがって誰にでも参加できる開かれた研究会や講演会などを積極的に、かつ数多く催し、またホームページ上でさまざまなデータベースを公開してまいりました。幸い、そうした活動は、学界やマスコミ、あるいは関連する企業などからも注目されるところとなり、新しい研究方法の提示といった面におきましても、幾つかの成果をあげつつあると、自負しているところでもあります。

 この度、それらの活動と研究成果の一端を紀要として発刊できますことは、私たちにとりまして、大きな喜びではありますが、情報科学技術の進歩はまさに日進月歩の時代、この紀要の発刊を機に、改めてさまざまなご批判・ご指導をいただければと考えております。

 それを踏まえて、センターの活動をさらに活発化させて充実したものにし、関連諸分野の研究の進展に、いささかなりとも寄与してまいりたいと念じている次第です。

 今後ともセンターに対するご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。



2001年3月
立命館大学アート・リサーチセンター長
川嶋  將生