冨田 美香  トミタ ミカ
■文学部 人文総合科学インスティテュート ■助教授 ■文学修士 (早稲田大学)
■主な所属学会と役職
日本映像学会

■主な著書・論文
●『洛西地域映画史聴き取り調査報告1:伊藤朝子氏談話(Voice from Kyoto:Interview with ITO Asako - "An aspect of Japanese film history")』(共著、2001年、「アート・リサーチ」立命館大学アート・リサーチセンター)
●『映画読本 千恵プロ時代』(単編著、1997年、フィルムアート社)
●『『元禄十三年』の話法と技法 撮影台本から片岡千惠藏プロダクション作品を考える』(単著、1996年、「演劇学」早稲田大学演劇学会)

■研究主題
映画文化と京都洛西地域社会の形成
映画文化が20世紀の日本社会の形成にいかに作用したかという問題を考察すべく、日本映画と京都洛西地域社会の形成過程を検証。

■紹介
不可視の映画を“視る”試み
映画学を専攻していた学生時代に、バスター・キートン作品における「テクノロジーの芸術」としての「映画」に興味を抱き、映画の歴史・構造やメタ映画といった観点から、バスター・キートン・プロダクションの作品を研究。1920年代のモダニズム文化との関係性を視野にいれ、水平な視点を養うべく同時代の日本映画を調査したところ、現存作品は全体の1〜2割しかないという悲劇に直面。以来、失われてしまった戦前・戦中の日本映画文化を研究対象とし、作品の様相や映画史の読みなおし、イデオロギーの問題等を考察。日本映画の父と称される牧野省三が独立プロダクションを構えた衣笠地域は、日本映画の聖地。この地で「映画」について思考するという、このうえない贅沢を学生さんとともに味わい、衣笠キャンパスから日本映画研究の新しい波を起こしていきたい。
とじる