神林 恒道  カンバヤシ ツネミチ
■先端総合学術研究科 (先端総合学術研究科) ■教授 ■博士(文学) 文学修士
■主な所属学会と役職
美学会(会長)、美学会西部会(代表委員)、アジア芸術学会(会長)

■主な著書・論文
●『シェリングとその時代-ロマン主義美学の研究-(単著)(Schelling und seine Zeit-Forschung u"ber die Kunsttheorien der deutschen Romantik-)』(、1996年、行路社)
●『ドイツ・ロマン主義の世界(編著)(Die Welt der duutschen Romantik)』(、1990年、法律文化社)
●『現代芸術のトポロジー(編著)(Topologie der modernen Kunst)』(、1987年、勁草書房)

■研究主題
芸術における「近代」 
芸術における「近代」の意味を、東西の芸術理論の比較研究によって展開している。芸術における「近代」の自覚は、西欧ではロマン主義運動から始まる。日本における「近代」は「西欧化」を意味していた。日本近代の美学芸術理論の検討と日本の芸術文化のアイデンティティをどこに探るかが現在の関心事である。

■紹介
「芸術における日本近代」
かつて「芸術における近代」とは何かという問題を、その最初の自覚の徴表であるドイツ・ロマン主義の芸術運動に即して研究を進めてきた。その成果のひとつが、ドイツ・ロマン派の絵画と現代アメリカ絵画との親近性についての指摘であり、フランス中心の美術史観に一石を投じたものであった。現在は明治近代この方、西欧の芸術、そして芸術理論はどのような形で受容されてきたかという問題、また同時にいかにして日本の伝統的文化のアイデンティティを尋ねるべきかという課題と取り組んでいる。すなわち従来の翻訳学としての「人文学」を越えた所にある、新たな「日本の美学」の確立である。さらにこの問題を、立命館大学を拠点とする「アジア芸術学会」を通じて「アジアの美学」へと広げていきたいと考えている。
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