近年、多くの学問分野で空間的転回(Spatial Turn)が起きています。とりわけ、2000年代中葉から、ICTを活用して学術資料のアーカイブ構築、文化コンテンツの分析、学術成果の公開や展示の方法などを、文系・理系の連携・融合・統合によって推進するデジタル・ヒューマニティーズ(DH)においても、GISを用いた空間的転回が進行しています。その中で、地理空間情報を扱う歴史GISは、人文学の空間的転回としての地理人文学(GeoHumanities)あるいは空間人文学(Spatial Humanities)などの人文学の新しい学問分野の形成において中心的な役割を果たしています。
  また、データ・サイエンスの重要性がうたわれる中で、いわゆる情報の8割には地理空間情報を含んでおり、GISの活用はあらゆる学問分野において不可欠なものとなっています。Excelと同じようにGISを活用して、あらゆる情報を「地図」として、コンピュータに描かせてみましょう。さらに、 2022年度の新しい学習指導要領において、高校の地歴科では、「世界史」の必履修から、「地理総合」、「歴史総合」が必履修となる。「地理総合」では、あらゆる場面で地図/GISの活用があげられ、今後、多くの国民がGISを活用することになります。
 GIS Day in 関西2019では、皆さんにGISに触ってもらい、地図を通して社会を見る視点を理解し、活用していただく機会を提供します。

Outline

企画名
2019年度 GIS Day in 関西 2019
日程

2019年3月 14日(木)10:00-17:00

場所
立命館大学衣笠キャンパス 創思館1Fカンファレンスルーム
入場料
無料
午後からのGIS体験コースの参加には事前登録 が必要です
言語
日本語
主催
立命館大学文学部地理学教室
共催
立命館大学アート・リサーチセンター
立命館大学歴史都市防災研究所
後援
(一社)人文地理学会
(一社)地理情報システム学会
ESRIジャパン株式会社
株式会社パスコ
※本企画は、日本学術振興会科学研究費補助金(16H01965、17H06186)の 助成を受けています。
チラシのダウンロード(PDF: 1.02MB)

TimeTable

GIS Day in 関西 2019
10:00-12:30
講演の部
「洛中洛外図屏風の空間的視点」
 大塚活美(京都府立京都学・歴彩館)

「鳥瞰図の楽しみ方:貞秀と初三郎」
 三好唯義(神戸市教育委員会文化財課)

「古写真の空間的視点:撮影位置同定について」
 佐藤洋一(早稲田大学社会科学総合学術院)

「歴史GISと新しい地理教育」
 矢野桂司(立命館大学文学部)

12:30-13:30 Lunch
13:30-17:00
講習会の部( 要事前登録
A: ArcGIS Onlineコース

ストーリーマップのアプリケーションを活用して歴史上の人物の生涯を地図と様々なコンテンツ(テキスト、動画、画像)を組み合わせて作成します。また、後半では、現地調査アプリであるSurvey123 for ArcGISのアプリケーションを使って皆でキャンパスマップを作成し共有する一連の動作を学びます。
※スマートフォンやタブレットを持参ください。

B: ArcMapコース

GISをはじめて使う方を対象に、基本的な操作から検索・解析ツールなど、GISを利用する上で必要不可欠な知識を習得します。
また、GISですぐに使えるオープンデータを活用して、文化財のハザードマップを作成します。

C: 日本版Map Warper・WorldMapコース

日本版Map Warperは、オープンソースのジオリファレンスソフトです。本コースでは、その利用方法と、ハーバード大学空間解析研究所が開発したWorldMapでの活用方法を体験してもらいます。

17:15- Reception/参加費:500円

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